新生銀行ヘルスケアREITのIPO

スポンサードリンク
新生銀行がヘルスケアREITのIPOを検討しています。ヘルスケアREITは高齢化する日本にとって、老人ホームや病院などの資金調達を円滑にすると同時に、投資家の投資機会を増やすことになりそうですね。

(1)REITのIPO

REITのIPOに成功すれば、企業は不動産を自社の帳簿から切り離すと同時に、多額の現金を手に入れることになります。REITのIPOで懸念されるのは、不要な不動産を切り離して組成されるリスクです。

REITのスポンサーは安定的な収入も見込めますが、投資家は、REITが保有する不動産が価格に見合うのかが重要になります。REIT購入の際にスポンサーが重要といわれるのは、REITが利益相反の問題を常に抱えているかと言えますね。

(2)新生銀行がヘルスケアREIT上場の意向

新生銀行ヘルスケアREITをIPOについて、2013年7月5日のロイターが、インタビュー:国内初のヘルスケア特化REIT上場へ=新生銀社長を報じているので見てみましょう。
新生銀行の当麻茂樹社長はロイターとのインタビューで、来年度にも、国内で初めてとなる高齢者介護住宅や高齢者住宅に運用を特化したヘルスケアREIT(不動産投資信託)を上場させる意向を明らかにした。ファンドの規模は当初、1000億円程度を想定する。
新生銀行ヘルスケアREITのIPOを検討しているようですね。新生銀行が想定しているREITのIPOは、通常のIPOとは異なり融資の流動化をによってIPOを組成することを検討しています。

(3)病院や高齢者介護住宅の融資を流動化

新生銀は、病院や高齢者介護住宅に対する融資を新規事業として強化している。当麻社長は「(病院などは)長期の融資になるので、流動化しなければならない。その最有力手段がREITになる」と語った。
新生銀が主体となってREITを組成し、最大の出資者になる計画だが、規制の制約などあるため、詳細は今後詰める。
新生銀行は病院や高齢者介護住宅など成長市場の融資を重視しているようですが、長期の融資のため不良債権化するリスクがあります。

新生銀行は、融資のリスクを債権流動化してREITとして販売することで、REITの出資分に不良債権リスクを限定しようと考えているようですね。

(4)ヘルスケアREITの規模

当初は、介護住宅や高齢者住宅など10―20件、金額で1000億円程度を組み入れるが、徐々に増やして2000―3000億円に拡大する。
新生銀行ヘルスケアREITの規模は、長期融資をまとめることで、当初は1000億円規模を想定しているようですね。
  1. 病院や高齢者介護住宅に対する融資
  2. 長期融資のため銀行のリスクが高まるので、リスクヘッジ
  3. REITを債権流動化と債権販売に活用
  4. 介護住宅や高齢者住宅などの融資1000億円を想定
新生銀行ヘルスケアREITについてまとめると上記のようになりますが、REITに投資する投資家は銀行融資のリスクを背負うことになります。

(5)米国やシンガポールで特化型REITが存在

当麻社長は「高齢化が急速に進展するなかで、老人ホームなどのニーズは高い。こうしたところに対するファイナンスも急いで進めなければならない」と語った。米国やシンガポールなどで特化型REITはあるが、日本では存在していなかった。
アメリカやシンガポールREITの先進国ですので、日本のREITは成長課題が多いと言う事ができますが、高齢化が進んでいますので成長する可能性が高いと言えます。
REITは、アメリカの市場規模が大きく、シンガポールもアジアで急速にREIT残高が拡大しています。日本でも、ヘルケアREITの市場が拡大すれば、ヘルケア市場を対象とする資金調達が円滑に進み、企業の成長を加速させる可能性がありますね。
スポンサードリンク

関連記事・:


REIT最近の記事
Google を含む第三者配信事業者は、Cookie を使用して、ユーザーのウェブサイトでの閲覧履歴に基づく広告を配信します。 Google 広告 Cookie を使用することにより、Google や Google のパートナーは当サイトや他のサイトへのアクセス情報に基づく広告をユーザーに表示できます。 ユーザーは広告のオプトアウト ページ
で Google 広告 Cookie を使用しないよう設定できます(また、Network Advertising Initiative のオプトアウト ページでも第三者配信事業者の Cookie の使用を無効にできます)。